TOP> 骨伝導イヤホンは難聴の原因になるのか?難聴の種類を調べながら探ってみた
ワイヤレスイヤホン
2025-02-23骨伝導イヤホンの注目がますます高まっており、最近は大型家電量販店でも特設ブースが設けられるようになってきました。耳を塞がなくても音が聴こえる物珍しさがある一方で、鼓膜を直接振動させる仕組みのため、「難聴になるリスクが高まるのではないか」と考えている方もいるようです。
今回は、骨伝導イヤホンが難聴の原因になり得るのかを、難聴になる原因を調査しながらまとめてみました。是非、購入前の検討材料として読んでいただけると嬉しいです。
本題に入る前に、難聴に関しても理解を深める必要性があるため、ここで紹介します。全部で4種類存在しているようです。
このうち、感音難聴はさらに十種類に分類されます。今回は、その中でも代表的な5種類を紹介します。
【感音難聴の種類】
この5種類の内、音響外傷は別名「イヤホン難聴」「ヘッドホン難聴」とも呼ばれ、ヘッドホンやイヤホン等、耳を塞ぐような状態を長時間継続する事でも発生してしまいます。
難聴の種類を理解したうえで本記事のテーマに取り組むのですが、最初に残念なお知らせをすると、骨伝導イヤホンを使ったとしても難聴のリスクは存在します。これは、イヤホン難聴になる仕組みに起因しています。
イヤホン難聴は大音量(WHOは最大音量の60%以上と定義しています)を耳にさらし続けることで、内耳の蝸牛(かぎゅう)という部分に存在する有毛細胞という感覚細胞が少しずつ壊されることで発生します。この有毛細胞は音を電気信号に変換し、脳へ伝達させることで「音」という認識をさせるのですが、一度壊れると再生しない細胞です。細胞数が有限である以上、一度聴こえにくくなると一生治らなくなってしまうのです。
骨伝導イヤホンは耳小骨を振動させて脳に音声信号を送る仕組みですが、正確には増幅された振動が蝸牛に伝わり、蝸牛内のリンパ液が揺さぶられた結果、それが有毛細胞に伝わって脳に届く仕組みなので、最終ゴール手前の有毛細胞がなくなると、音として認識しにくくなるのです。
このような結果ではありますが、骨伝導イヤホンは通常のイヤホンと比較すると難聴予防がしやすいです。主に以下の2つが理由です。
耳穴を塞ぐ従来のイヤホンだと汗や皮脂が溜まってしまい、耳垢の元になってしまうことが多いです。今回はあまり取り上げませんでしたが、伝音難聴は主に耳垢が溜まることで発生します。
骨伝導イヤホンの場合は耳穴を塞がないため、これらのリスクは一切発生しないですし、予防にも繋がります。
骨伝導イヤホンは耳穴の入り口を刺激するデザインで音の繊細性をかなり改善してくれるため、小さい音量でも効率的に音が聴こえるようになっています。
また、骨伝導イヤホンは環境音もしっかりと聞き取ることで交通事故防止や話者とのスムーズな会話の実現を目指しているため、大音量で音を楽しむアイテムではありません。これは結果として難聴予防にもつながります。
そのほか、骨伝導イヤホンのメリットやデメリットに関しては、以下の記事で紹介していますので、気になる方は読んでみてください。
骨伝導イヤホンのメリット・デメリットを紹介!購入前に理解しておいた方がいいこと
今回は骨伝導イヤホンが難聴の原因になり得るのかを、難聴の仕組みを解説しながら紹介しました。通常のイヤホンも同様ですが、一定以内の音量で聴いていれば難聴にはなりませんので、それさえ意識すれば特に気にすることではありません。
骨伝導イヤホンは本当に画期的なアイテムなので、上手く使ってみてください。