CMF by Nothing(CMF)は、独特なデザインで注目を集めるロンドンのテクノロジー企業「Nothing」のサブブランドです。「優れたデザインを、より多くの人々に届ける」という理念のもと、手頃な価格でありながら高品質な製品を展開しています。
今回レビューする「CMF Watch 3 Pro」は、人気を博した前モデル「CMF Watch Pro 2」から正統進化を遂げた最新スマートウォッチ。機能、デザイン、価格のすべてにおいて高いレベルでバランスが取れた、まさにブランドを象徴するような製品です。
「CMF Watch 3 Pro」は、洗練されたデザインと必要十分な機能を兼ね備えながら、非常に魅力的な価格を実現したスマートウォッチです。
前モデルと比較して、「より大きく鮮やかなディスプレイ、強化されたGPS精度、そして向上したバッテリー持続時間」が主な進化点であり、これらのアップグレードが日々の生活をサポートする上で大きな強みとなります。
好評だった前モデル「CMF Watch Pro 2」のスペックと比較してみました。
CMF Watch 3 Pro | CMF Watch Pro2 | |
---|---|---|
価格(2025年8月時点) | ¥13,800 | ¥11,000 |
サイズ | 25.8 × 4.7cm | 25.5 × 4.5cm |
厚さ | 1.44cm | 1.36cm |
ディスプレイ | 1.43インチ | 1.32インチ |
重さ(ベルトを除く) | 51.9g | 44.4g |
連続使用可能時間 | 最大13日間 | 最大11日間 |
睡眠計測 | ○ | ○ |
心拍数計測 | ○ | ○ |
消費カロリー計測 | ○ | ○ |
血中酸素濃度計測 | ○ | ○ |
ストレスレベル計測 | ○ | ○ |
歩数測定 | ○ | ○ |
ワークアウト数 | 131以上 | 120以上 |
防水 | IP68 | IP68 |
電子マネー | × | × |
Bluetooth通話 | ○ | ○ |
カラーバリエーション | オレンジ / ダークグレー / ライトグレー | アッシュグレー / オレンジ / ダークブルー / ブルー |
「CMF Watch 3 Pro」の最大の魅力の一つは、その鮮やかな1.43インチAMOLEDディスプレイです。この大型画面は、通知、健康データ、ワークアウト情報などを一目で確認できる高い視認性を提供します。AMOLEDテクノロジーにより、色彩は鮮明で、黒は深く、屋外での使用時にもクリアな表示が可能です。
さらに、ピーク輝度が前モデルの620nitsから675nitsへと向上しており、屋外の明るい場所でも視認性が改善されています。
内蔵されたデュアルバンドGPSは、スマートフォンなしで正確なルート追跡と距離測定を可能にします。特にランニングやサイクリングなどのアウトドアアクティビティでは、スマートフォンの持ち運びが不要になり、より自由に運動を楽しめます。
さらに、最大13日間のバッテリー持続時間は、頻繁な充電から解放され、旅行中や出張中でも安心して使用できるため、日常使いにおいて非常に便利です。
心拍数、血中酸素濃度(SpO₂)、睡眠、ストレスレベルのモニタリングといった包括的な健康追跡機能は前モデルから引き継ぎつつ、「CMF Watch 3 Pro」では新しい4チャンネル心拍数センサーの採用により、より正確な心拍数データを提供します。
これにより、ワークアウト中の心拍数管理や、日々の健康状態の把握がより信頼性の高いものとなります。さらに、ワークアウトモードも131種類以上へと増加し、より多様な運動に対応できるようになりました。
「CMF Watch 3 Pro」は、シンプルながらも洗練されたデザインで、ビジネスシーンからカジュアルな日常使いまで、幅広いファッションにマッチします。アルミニウム合金製のケースは質感を高め、腕に装着した際のフィット感も良好です。
ストラップは肌触りが良く、長時間の着用でも不快感はありませんでした。スマートウォッチとしての満足度を高めてくれます。
購入前は「1.32インチ→1.43インチかぁ…。サイズ感が良かったのに、CMF Watchシリーズも結局サイズアップで進化させるんですね」とがっかりしてました。よく他社製品でも新製品出るたびにサイズアップする様をみてきたので、心配していました。
…がしかし、実際に装着してみるとあら不思議、デカいという印象はないです。改めてスペック表を確認すると、ディスプレイサイズは大きくなりましたが、本体サイズはほぼ変わらず。そりゃー変わった感じしないですよね。ちょっと安心。
むしろディスプレイが見やすくなり、輝度性能が向上したことで屋外でもこれまで以上に視認性が良くなって嬉しいです。
公称値通り、通常使用であれば週に一度の充電で十分に運用できました。特にワークアウトを頻繁に行う日でも、一日を通してバッテリー残量を気にすることなく使用でき、出張や旅行の際も充電器を持ち歩く必要性をほとんど感じさせませんでした。
この長時間のバッテリーライフは、日常使いにおいてApple Watch やPixel Watchに対する非常に強力なアドバンテージです。
前モデルの特徴の1つだったベゼル交換機能はCMF Watch 3 Proでは見送られました。
これにより、より一体感のあるデザインが実現されているとも言えますが、ベゼルを交換して気分やスタイルに合わせてカスタマイズしたいと考えていたユーザーにとっては、少し残念な点かもしれません。
ベゼル交換を楽しみたい方は、前モデルの「CMF Watch Pro 2」も今のところ併売しているので購入検討もありです。以下の記事で熱く語っています。
CMF Watch Pro 2レビュー!ミニマルデザインの最推しスマートウォッチ
ごちゃごちゃした機能よりも、必要な機能がスマートにまとまっていることを重視する方におすすめです。デザイン性の高さも日常のファッションに溶け込みます。
専門的なトレーニングはまだ必要ないけれど、日々の歩数、睡眠、心拍数などを手軽に記録し、健康意識を高めたいと考えている方に最適です。GPS内蔵で、ランニングなどの記録もスマートフォンなしで行いたい方にもぴったりです。
高価なスマートウォッチには手が出ないけれど、デザイン性、機能性、バッテリーライフのバランスが取れた製品を求めている方には、「CMF Watch 3 Pro」は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
「CMF Watch 3 Pro」は、価格を抑えながらも、大型で鮮やかなディスプレイ、長時間のバッテリー、そして高精度なGPSといった主要な機能は妥協していません。
電子決済機能が非対応など、一部の先進的なスマートウォッチと比較して不足する点もありますが、多くのユーザーにとって日々の生活を豊かにし、健康維持をサポートする強力なツールとなるはずです。