TOP> キーボードの「軸(キースイッチ)」って何?代表的な種類と特徴を解説!
キーボード
2025-03-23キーボードを購入する際に、必ず理解しないといけない「軸」という概念。英語では「キースイッチ」とも呼ばれますが、キーボードの命とも言えるタイピング感を決定する重要な要素です。
(以下ではキースイッチと呼称して紹介していきます)
本記事では、軸についてまだあまり理解できていない方に向けて、軸の大まかな種類と、どのような場合はどの軸を選ぶと良いかと言う紹介をしていきます。
厳密にはこれ以外にも多くの種類の色軸が存在するのですが、全てまとめているとキリがないので、今回は代表的なもののみに絞ってまとめてみました。
色 | 特性 | 押下力 (g) | 用途 |
---|---|---|---|
Red(赤) | リニア | 45g前後 | ゲーム向け |
Black(黒) | リニア | 60g前後 | ミスタイプ防止 |
Brown(茶) | タクタイル | 45g前後 | タイピング・ゲーム両方 |
Blue(青) | クリック | 50g前後 | タイピング向け |
Green(緑) | クリック | 80g前後 | 強いフィードバックを好むユーザー |
Silver(銀) | リニア | 45g前後 | 速い反応が求められるゲーミング |
Pink(ピンク) | リニア | 45g前後 | 静かな環境でのタイピングおよびゲーム用途 |
Silent Red(静音赤) | リニア | 45g前後 | 静かな環境でのゲーム用途 |
Silent Brown(静音茶) | タクタイル | 45g前後 | 静かな環境でのタイピング用途 |
リニア・タクタイル・クリックという謎の用語が出てきました。こちらについても簡単に解説します。
スイッチの種類 | 特徴と感触 |
---|---|
リニア | 押下がスムーズで、途中に段差やクリック感がない。一定の抵抗しか感じないため、キーの底までスムーズに押し込める。 |
タクタイル | キーを押す途中に段差があり、押下したことがフィードバックとして感じられる。途中で段差を感じるため、アクチュエーションポイントに達したことを明確に認識できる(クリック音はなし)。 |
クリック | タクタイルスイッチと同様に途中に段差があり、さらにクリック音が伴う。途中で段差とともに明確なクリック音が鳴るため、押下のフィードバックが音でも感じられる。 |
それぞれ押し心地が違うので、家電量販店などで一度感触を確かめてみるのもいいと思います。
Cherryはドイツの老舗メーカーで、機械式キーボードスイッチの先駆者です。Cherryのスイッチは、高品質で耐久性があり、非常に人気があります。代表的なスイッチには、ゲーム向けの「Cherry MX Red」、タイピングとゲームの両方に適した「Cherry MX Brown」、明確なクリック感のある「Cherry MX Blue」、静音性に優れた「Cherry MX Silent Red」と「Cherry MX Silent Brown」があります。
Kailh(Kaihua Electronics)は中国のメーカーで、高品質なスイッチを提供しています。Kailhは、Cherryと互換性のあるスイッチを多く製造しており、ユニークな「Kailh Box White」や高速入力向けの「Kailh Speed Silver」などもラインナップに加えています。その他の代表的なスイッチには、「Kailh Red」、「Kailh Brown」、「Kailh Blue」があります。
Gateronは中国のメーカーで、滑らかなタイピング感が特徴です。Cherryと同様のカラーバリエーションがあり、比較的コストパフォーマンスが高いです。代表的なスイッチには、「Gateron Red」、「Gateron Brown」、「Gateron Blue」、そして静音性を持つ「Gateron Silent Red」と「Gateron Silent Brown」があります。
ご覧の通り、ブランドごとに各色のキースイッチを展開しており、そのスペックは同じ色でも微妙に異なるのですが、記事冒頭で紹介した傾向はあるため、軽めだったら赤、クリックをかんじたかったら青のような判断で購入して問題ないかと思います。
自宅でゲームをするためのキーボードを選ぶ際、一般的にはリニアスイッチ(Linear Switch)が推奨されます。これらのキースイッチは、押下時にスムーズで、途中に段差やクリック感がないため、ゲームプレイにおいて素早い反応が求められる場合に適しています。
オフィスでの仕事用のキーボードを選ぶ際には、静音性が高く、タイピングが快適で周囲に迷惑をかけないキースイッチが重要です。ピンクや静音赤などのキースイッチがオフィス環境に適しています。
本記事では、キースイッチの基本的な特徴とシーンごとのおすすめをご紹介しました。
キースイッチは非常に奥が深く、今回ご紹介したもの以外にも数えきれないほどのブランドごとの製品が存在します。
「ホットスワップ対応」と仕様に書かれているキーボードは自分で簡単にキースイッチを変更できるので、いくつか気になるキースイッチを購入して試してみるのも面白いかもしれません。各ブランドで「Tester」と呼ばれる打鍵感を試すためのキースイッチセットも販売されているので、キースイッチを購入する前に色々試してみることが可能です。
Cherry MX テスター