
SwitchBotは便利ですが、家の鍵やカメラをネットに繋ぐことに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
「中国メーカーだけど大丈夫?」 「まさか生活を覗き見されてない?」
本記事では、そんなセキュリティの実態や、乗っ取りを防ぐために必須の「2段階認証」について詳しく調査しました。 便利さと引き換えにプライバシーを売り渡すことのないよう、正しい知識で武装しましょう。

スマートホームの世界的なブランドとして有名なSwitchBot(スイッチボット)。 スマートリモコンの「ハブ2」「ハブ3」を始め、多種多様なスマート家電を展開しており、専用アプリで家電を操作したり、玄関のスマートロックを解錠したりと、普段の暮らしを劇的に便利にしてくれます。
その一方で、アプリを使って家の鍵やカメラを操作することから、
「ハッキングされたりしないの?」
「中国のメーカーらしいけど、個人情報は大丈夫?」
といった、セキュリティ上の不安を感じている方も多いはずです。
そこで今回は、SwitchBotの危険性や運営元の実態、そして「絶対にやっておくべきセキュリティ設定」について、徹底的に調べてみました。
まず、SwitchBotに限らず、全てのIoT機器に共通する一般的なセキュリティリスクを整理します。
Wi-FiやBluetooth経由で接続するため、理論上はハッキングされる可能性がゼロではありません。特に、以下のようなケースでリスクが高まります。
SwitchBotは、利用データをクラウド上で管理しています。ここに対するリスクは以下の通りです。
セキュリティを気にする方が最も心配なのは、「どこの国の企業が運営していて、データはどこに保存されているのか」という点ではないでしょうか。ここを曖昧にせず解説します。
SwitchBotブランドを展開する「Woan Technology」は、ハードウェアのシリコンバレーと呼ばれる中国・深センにルーツを持つ企業です。
「中華製か…」と不安になるかもしれませんが、日本国内では「SWITCHBOT株式会社」として法人登記され、東京都渋谷区等にオフィスを構えています。

サポートも日本語で丁寧に対応しており、日本の大手家電量販店でも主要な売り場を占めていることから、「実態のよくわからない海外製品」とは一線を画すグローバルブランドと言えます。
なお、SwitchBotの運営会社の実態や、「中国製は危険なのか?」という評判については、以下の記事でもさらに詳しく深掘りしています。
格安のスマート家電の中には、どこの雑居ビルにあるかも分からない「謎の自社サーバー」を使用しているケースもありますが、SwitchBotはこの点で安心感があります。
データの保管先として、世界トップレベルのセキュリティを誇る「AWS(Amazon Web Services)」を採用しているからです。
金融機関レベルの堅牢なサーバーにデータが守られているため、メーカーが意図的に情報を悪用しない限り、外部からの攻撃でデータが流出するリスクは極めて低いと言えます。
SWITCHBOT株式会社は、自社の製品やサービスを提供するために、お客様から様々な個人情報を収集しています。
収集される情報は、お客様が提供する情報(氏名、住所、メールアドレスなど)、製品の使用状況(デバイス情報、利用履歴など)、第三者から取得する情報(SNSでのやり取りなど)など多岐にわたります。
SWITCHBOT株式会社は、収集した個人情報を以下の原則に基づいて取り扱います。
メーカー側の対策がしっかりしていても、ユーザー側の「鍵(パスワード)」が弱ければ元も子もありません。 「危険性」を排除するために、以下の2点は必ず設定しておきましょう。
SwitchBotアプリには、ログイン時に認証コードを求める「2段階認証」機能があります。これをONにしておけば、万が一パスワードが流出しても、あなたのスマホに届くコードがない限り第三者はログインできません。乗っ取り防止の決定版です。
加えて、すでにログインしている端末を「信頼できるデバイス」として登録しておけば、日常使いで不便をすることもありません。


室内カメラの映像が気になる場合は、家にいる間はレンズを物理的に隠す「プライバシーモード」を設定しましょう。 SwitchBotのカメラ製品は、アプリ操作一つでレンズが物理的に隠れる(またはオフになる)機能がついているため、物理的に撮れない状態を作ることができます。
ネット上には極端な意見もありますが、詳しく調べた結果としては「過度に恐れる必要はない」というのが私の結論です。
サーバーは信頼できるAWSですし、日本法人のサポート体制も整っています。
ただし、いくら家の鍵(セキュリティ)が頑丈でも、合鍵(パスワード)を玄関マットの下に置いていては意味がありません。 ユーザー側で「安易なパスワードを避ける」「2段階認証を設定する」といった戸締まりさえ行えば、SwitchBotは安心して使える便利なツールです。
前述までにセキュリティリスクを見てきましたが、SwitchBotの製品は多岐にわたります。あらゆる家電のリモコンを集約してスマホで操作できるスマートリモコン「ハブ3」「ハブミニ」を始め、サーキュレーターやロボット掃除機など魅力的な製品が盛り沢山です。

以下の記事で網羅的にご紹介しているので、ぜひ一度チェックしてみて下さい。
サーバーは世界共通のAWSなので、過度な心配は不要です。
確かに開発元は中国ですが、私たちのデータはAmazonが管理するサーバー(AWS)で厳重に守られています。
「パスワード管理」さえしっかりすれば、ほぼ防げます。
ネットに繋ぐ以上「リスク・ゼロ」とは言えませんが、乗っ取りのほとんどは「パスワードが簡単すぎる(誕生日など)」ことが原因です。
逆に言えば、推測されにくいパスワードにして、記事で紹介した「2段階認証」さえ設定しておけば、そう簡単に破られることはありません。
勝手に撮影されることはありません。
それでも「レンズがこっちを向いていると落ち着かない…」という気持ち、分かります。 そんな時は、カメラの「プライバシーモード」を使ってください。
アプリのボタン一つで、レンズが物理的にクルッと回転して隠れるので、物理的に撮れない状態を作れて安心ですよ。